国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部

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【報告】令和7年度岐阜大学応用生物科学部 『武者修行』

応用生物科学部では、研究の質の向上や学際性・国際性の発展を目的とした若手教員(准教授及び助教)を国内外の研究拠点に派遣する、学部独自の派遣事業(応用生物科学部武者修行)を実施しています。

電気化学的分析手法の習得
中川 香澄 助教(食農生命科学科)
期間:令和7年9月5日〜令和8年2月20日
派遣先:ミシガン州立大学(アメリカ)

ミシガン州立大学(Michigan State University)のRowe准教授の研究室において、微生物の代謝機能に関する研究活動を行いました。

微生物の中には、細胞外へ電子を受け渡す特異な代謝機構を有するものが存在します。本滞在では、このような微生物の機能解明と集積手法の習得を目的として研究に取り組みました。

現地では、Kellogg Biological Stationの池に電極(カーボンフェルトおよびカーボンクロス)を設置し、約1か月間のin situ集積実験を行いました。その結果、電極上に微生物が集積し、16S rDNA解析によりGeobacter属細菌をはじめとする特定の微生物群の存在を確認しました。

作業風景
作業風景
電極を設置
電極を設置

さらに、微生物の代謝特性を評価するため、酢酸やエタノールなどの有機物を用いた培養実験を行い、これらを基質として利用する微生物群の挙動を明らかにしました。また、鉄などの無機成分を介した代謝反応を示す微生物の存在も確認され、複合的な物質変換に関わる微生物群の理解を深めることができました。

加えて、池の堆積物を用いたLabスケール電気集積では、電極条件の違いにより特定の微生物群が選択的に集積されることを見出し、マンガンや鉄に関与する代謝活性を有する微生物の取得に成功しました。

Labスケール電気集積
Labスケール電気集積

所属部門であるMicrobiology, Genetics & Immunology(MGI)の交流イベント「Tea3」に参加し他研究室の教員・学生と交流を深めました。また、セミナー「Work in Progress Seminars(WiPS)」では、ミシガン州立大学で行った研究についての発表を行いました。発表では教員から詳細なフィードバックを受け、研究内容の伝え方について多くの学びを得ました。

研究室メンバー
研究室メンバー

研究活動に加えて、滞在中は、留学生向けの交流会(Coffee Hour)や英会話教室(E-talk)にも積極的に参加し、多様なバックグラウンドを持つ学生・研究者との交流を深めることができました。また、国際交流イベント「Global Festival」にも参加し、日本の発酵文化や本学の紹介を行いました。

Coffee hour: Lunar New Yearに関する各国の違い(ベトナム,モンゴル, 韓国,中国)
Coffee hour: Lunar New Yearに関する各国の違い
(ベトナム,モンゴル, 韓国,中国)

Coffee hour仲間(フィリピン,インド, UAE, 台湾, USA)
Coffee hour仲間
(フィリピン,インド, UAE, 台湾, USA)

Coffee hour仲間(ブラジル、グアテマラ、サウジアラビア) Coffee hour仲間(ブラジル、グアテマラ、サウジアラビア)
Coffee hour仲間
(ブラジル、グアテマラ、サウジアラビア)

E-talk
E-talk
リーダーシップ研修リーダーシップ研修
リーダーシップ研修
クリスマスについて学ぶ
クリスマスについて学ぶ
大学所有のスケートリンク
大学所有のスケートリンク
Global Festival 日本ブース
Global Festival 日本ブース
Global Festival
Global Festival

本武者修行を通じて、電気微生物学に関する専門的知見を深めるとともに、食品分野における微生物利用の可能性について新たな視点を得ることができました。また、国際的な研究ネットワークを構築する貴重な機会となりました。