国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部

学部案内

学科の教育における3つの方針と専門的能力

応用生命化学科

3つの方針対応表

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

応用生命化学科は、多様な生命機能の理解と利活用に必要な幅広い知識と技術を修得し、生命科学に立脚したアプローチにより、健康長寿社会や脱炭素社会の実現、持続可能な社会システムへの転換など、現代社会が抱える地球規模の諸課題を解決する基盤的能力をもつ人材を輩出します。また、本学科の卒業生は、培った硬度な化学技術、バイオテクノロジー、生命情報科学を駆使して、人類の福祉や持続可能な社会の創造に貢献するモノづくりを支える高度専門人材であることを保証します。これに加え、本学科卒業生は、創薬、先制医療などを通じて人類のQOL向上やバイオエコノミー社会への転換を担う、製薬・化学工業、バイオインダストリーで活躍できる科学的思考力と課題解決力を有する人材であることを保証します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

応用生命化学科では、まず、自然科学を理解する上で基盤となる基礎的教養と科学リテラシーおよび高い倫理観を学び、続いて、生命の基本原理の解明、および生物がもつ多彩な生物機能と生命現象の理解に資する化学、生物学、物理学、生命情報科学を基盤とし、生体分子から生物個体までを対象とする応用化学・応用生物学および高度な化学技術・バイオテクノロジーを学びます。そして、現代社会が抱える諸課題を生命科学に立脚したアプローチにより解決できる能力、高度な化学技術・バイオテクノロジーを駆使した"モノづくり"を実現できる知識と技術、および社会で通用する科学的手法による課題解決力を修得します。

入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)

応用生命化学科では、化学、生物学、生命情報科学を基盤とする多角的視点から生命の本質を探究・理解し、生命科学に立脚したアプローチにより、現代社会が抱える地球規模の諸課題を解決に導く強い意欲をもつ以下のような人材を求めます。

  1. 高等学校の教育課程において履修する内容を十分に理解し、高校卒業レベルの知識をもっている人
  2. 地球規模での持続可能な社会システムへの転換に意欲をもっている人
  3. バイオテクノロジーによる新分野、新価値の創造に意欲をもっている人
  4. 生物資源・生体成分の機能解明とその利活用に意欲をもっている人
  5. 石油や動物に依存しない再生産可能なバイオものづくりの推進に意欲をもっている人
  6. 健康長寿社会、脱炭素社会、バイオエコノミー社会の実現を達成する意欲をもっている人

「専門的能力の要素」「達成すべき水準」「評価方法」

専門的能力の要素達成すべき水準評価方法
1.専門的知識 生命現象や生物機能を生体分子から生物個体にいたるレベルで理解できる 専門基礎科目、専門科目の成績
2.専門的技能 応用生命化学に関する実験技術を有し、且つ、応用生命化学の理解に必要な情報を収集し、それらを活用できる 専門基礎科目、専門科目の成績
卒業研究の課題設定、研究内容
3.科学的・論理的思考 応用生命化学について多角的な視点から思考し、議論できる 卒業研究の課題設定、研究内容

食農生命科学科

3つの方針対応表

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

食農生命科学科は、応用生物科学部の卒業認定、学位授与方針に掲げる能力に加え、植物、動物、および食に関する基礎科学と、これらを応用した農業科学から食科学にわたる包括的な専門知識と技術を修得し、人と地球の健康に資する持続可能な「食料システム」の創出を実現するための科学的思考力と実践力を有する人材であることを保証します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

食農生命科学科では、植物、動物、および食に関する基礎科学や科学リテラシー、そしてこれらを応用した農業科学と食科学を共通の基盤とし、動植物の生命現象、動植物の生産技術および食品機能に対する理解を深めるための講義・実習を行います。「食料」を農地での生産から消費、そして人体における機能まで連続的かつ包括的に理解することで、人と地球の健康に資する持続可能な「食料システム」の創出に活かすことのできる専門知識と技術および実践力を専門科目において体系的に修得します。

入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)

食農生命科学科では、人が生きるために必要不可欠な「食」に強い関心を持ち、食料の生産から消費・廃棄に至るフードチェーンにおける社会的課題の理解および農業科学と食に関する最先端技術を融合させることで、人と地球の健康に資する持続可能な「食料システム」の創出に強い意欲をもつ以下のような人材を求めます。

  1. 高等学校の教育課程において履修する内容を十分に理解し、高校卒業レベルの知識をもっている人
  2. 農作物・家畜の生理機能の解明、およびバイオテクノロジーによる機能性作物・畜産物の開発に意欲をもっている人
  3. フードテックによる機能的、健康的、安全な食品の開発に意欲をもっている人
  4. 広い視点から「食料システム」をとらえる意欲をもっている人
  5. 食科学および食料生産に強い関心を持ち、脱炭素化社会における持続的農業生産体系と技術の確立に意欲をもっている人

「専門的能力の要素」「達成すべき水準」「評価方法」

専門的能力の要素達成すべき水準評価方法
1.専門的知識 生命科学の基礎知識を土台として、農学と食品科学に関する専門的知識を取得し、農畜産物の生産・管理、食品の加工・製造、さらには流通・消費に関する科学的原理と実践的応用を体系的に理解している 専門基礎科目、専門科目の成績
2.専門的技能 植物科学、動物科学、食品科学に関する基盤的実験・分析技術を有するとともに、農畜産物の生産・管理、食品の開発・製造、さらには流通・消費に関する応用的技術を習得し、それらを実践的に活用できる 専門基礎科目、専門科目の成績
卒業研究の課題設定、研究内容
3.科学的・論理的思考 農畜産物の生産・管理から食品の開発・製造、さらには流通・消費に至る一連の食料システム全体の課題について多角的な視点から分析・思考し、解決策を提案・議論できる 卒業研究の課題設定、研究内容

生物圏環境学科

3つの方針対応表

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

生物圏環境学科は、応用生物科学部の卒業認定、学位授与方針に掲げる能力に加え、「生態系サービスの利活用を通じて、持続可能な社会を実現すること」に関する知識と技術と系統的に修得した人材であることを保証します。また、これらの知識と技術を実際のフィールドに適用し、課題解決への道筋をみつけることのできる論理的思考力、データ分析力、実践力・課題解決力を有する人材であることを保証します。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

生物圏環境学科では、生物と環境に関する科学リテラシーや基礎科学、とりわけ動植物、生態系、および環境基盤整備に関する基礎的・実践的科学を基盤とし、地球、地域における水・物質循環や生物環境・生態系の科学的理解、動物の生息域内および域外保全をはじめとする生物の多様性保全と生態系サービスの持続的な利活用技術、そして持続可能な社会実現に貢献する知識・技術を体系的に学びます。また岐阜県を含む中部地域の恵まれた生物環境とそこに設置されている実習・実験施設を活用した実習、および大規模データの解析やモデリングを通じた総合化・一般化の能力を涵養し、現場における課題発見や問題設定能力、本学科が提供する多様な学問分野間をつなぎ課題解決までの道筋を見つける力、そして現場での実践力・課題解決力を修得します。

入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)

生物圏環境学科では、生物多様性に支えられた生態系サービスの利活用を通じて、持続可能な社会を実現することに強い関心を持ち、生物環境の科学的理解および利活用技術、社会実装の方法を修得することで、生態系サービスの利活用を通じて、持続可能な社会を実現することに強い意欲をもつ以下のような人材を求めます。

  1. 高等学校の教育課程において履修する内容を十分に理解し、高校卒業レベルの知識をもっている人
  2. 地球や地域における水・物質循環およびならびに生物から構成される生物環境および生態系の科学的理解に意欲をもっている人
  3. 動物の生息域内および域外保全をはじめとする生物の多様性保全活動を支えることに意欲をもっている人
  4. 農林業等の一次生産活動をはじめとした人間活動にともなう生物環境が生み出す多様な生態系サービスの持続的な利活用技術の確立に意欲をもっている人
  5. 生態系サービスの効果的な利活用を通じた持続可能な社会の実現に意欲をもっている人

「専門的能力の要素」「達成すべき水準」「評価方法」

専門的能力の要素達成すべき水準評価方法
1.専門的知識 生物と環境に関する科学リテラシーや基礎科学を基盤とし、動植物、生態系および農林業の環境基盤整備に関する基礎的な知識を体系的に理解している 専門基礎科目、専門科目の成績
2.専門的技能 生物多様性保全と農林業をはじめとする生態系サービスの持続的な利活用技術を習得し、それらを活用できる 専門基礎科目、専門科目の成績
卒業研究の課題設定、研究内容
3.科学的・論理的思考 生物多様性保全と生態系サービスに関する専門的知識と技能を活用して、事象の総合的理解および現場における課題発見や問題設定を行い、持続可能な社会の実現にむけて取り組むことができる 卒業研究の課題設定、研究内容

共同獣医学科

3つの方針対応表

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

岐阜大学・鳥取大学共同獣医学科に6年以上在学し、卒業に必要な単位を修得することが、学位授与の要件です。また、これにより獣医師国家試験の受験資格が与えられます。共同獣医学科の課程を修了することにより、以下に掲げる能力を身につけた人材であることを保証します。

  1. 伴侶動物、産業動物、実験動物、野生動物の健康の維持に関する幅広い知識と技能を有する人材
  2. 口蹄疫のような大規模家畜伝染病の突発的な発生などに際しても対応できる問題解決能力を有する人材
  3. 未知の疾患や難治疾患に接した際などにも対応策を探し出すことができる科学的・論理的思考力を有する人材
  4. 災害などに際して動物の健康維持のみならず公衆衛生業務にも迅速に携わることができる実践的行動力を有する人材
  5. コミュニケーションスキルが高く、動物の所有者との信頼構築や衛生行政の円滑な遂行などに必要な社会性と獣医学関連海外事情を積極的に収集できる国際性に優れた人材
  6. 食の安全・安心や家畜感染症および人獣共通感染症などのリスクマネジメント能力を有する人材
  7. 国際獣疫事務局(OIE)のミニマム・コンピテンシーに記載されている多様化、高度化、国際化しつつある獣医学に対する社会的要請に対応し、公共獣医事(Veterinary Service)を担うことができる人材

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

動物の健康の増進、公衆衛生の向上、人間社会や環境における健全性の維持に貢献できる、あらゆる命の専門家の育成が教育上の理念です。そのため、日本だけでなく国際社会をリードする者に不可欠な教養教育を基盤に、動物に関わる総合的・実践的かつ高度な獣医学教育を展開します。

  1. 一般教養科目
    人として、さらに獣医師として必要な自然科学の基盤、社会的規範および国際性など、多様な領域について学問的関心を持ち、幅広い総合的な判断力を培い、かつ豊かな人間性を涵養することを目的とする教育を実施します。また、獣医学専門教育を開始する準備として、少人数を対象とした個別指導教育の実施や獣医学の多様性と獣医師の社会的役割を概説します。
  2. 専門教育科目
    斉一教育科目群と専修教育科目群から構成されます。前者は、獣医学モデル・コア・カリキュラムに準拠した科目から成り、多様化する獣医師の職務を遂行する上で必要な知識・技能に関する教育を実施します。専修教育科目群は、実践的体験学習(インターンシップ)、卒業研究およびアドバンス科目(選択科目)等から成り、問題解決力、課題探求力、論理的思考力、プレゼンテーション能力、英語活用能力および実践的行動力を養います。

入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)

岐阜大学・鳥取大学共同獣医学科では、動物、人間社会、環境の健全性の維持に貢献し、多様化、高度化、国際化しつつある獣医学に対する社会的要請に対応できる獣医師の養成を目指しています。そのため、以下に掲げる意欲を持つ人材を求めます。

  1. 高度な獣医学教育に対応し得る高い総合的学力を備えている者
  2. 国際性及び科学的・論理的思考の習得に必要な基礎的な語学力と理系の知識を備えている者
  3. 自然や生命に強い興味を持ち,それを探求する意欲を持つ者
  4. 獣医学に関わる高い倫理観と使命感,コミュニケーション能力を備える者
  5. 獣医師としての目的意識を持ち,獣医学を通じて社会の発展に貢献する意欲を持つ者
  6. 公衆衛生や環境衛生,動物の病気の診断・治療等の幅広い分野について強い意識を持って学習に励む者
  7. 国際交流に積極的に関わり,獣医師として世界に貢献する意欲を持つ者

「専門的能力の要素」「達成すべき水準」「評価方法」

専門的能力の要素達成すべき水準評価方法
1.専門的知識・技能の活用能力 動物の健康の維持に関する幅広い知識と技能を活用できる 専門基礎科目、専門科目の成績
2.問題解決能力 突発的に発生する問題に際しても解決できる 専門基礎科目、専門科目の成績
卒業研究の課題設定、研究内容
3.科学的・論理的思考能力 難解な問題に接した際にも科学的・論理的に思考・対応できる 卒業研究の課題設定、研究内容
4.実践的行動能力 動物の健康維持のみならず、公衆衛生業務にも迅速に行動できる 卒業研究およびアドバンス科目
5.コミュニケーション能力 社会性、国際性に優れ、動物の所有者との信頼構築、衛生行政の円滑な遂行、獣医学関連海外事情を積極的に収集できる 専門基礎科目、専門科目の実習・演習の成績
卒業研究
6.リスクマネジメント能力 食の安全・安心、家畜感染症、人獣共通感染症などにおいて危機回避できる 卒業研究およびアドバンス科目
7.社会的要請への対応能力 多様化、高度化、国際化する獣医学に対する社会的要請に対応できる 卒業研究およびアドバンス科目