国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部

学部案内

学部憲章・基本戦略

応用生物科学部教授会(平成18年12月20日制定)

応用生物科学部憲章

応用生物科学は、生物と生命に関する学理と技術を究明し、得られる成果を生物産業に応用することを目指す総合科学である。応用生物科学部は、その歴史と特性を活かし、応用生物科学の教育と研究を通して人類の幸福、とりわけ持続的生存と生活環境の向上に貢献することを理念とする。

教育の目標

  1. 凛乎真摯と自化自育の精神を育み、科学的な思考能力と応用生物科学に関する高度な技術と体系的な知識を身につけた人材を育成する。

研究の目標

  1. 独創的かつ先進的な研究活動により生物とその生命に関する真理を探求し、生物生産力の向上、生物資源の保全と活用、環境の修復と維持、新しい生物生産技術の開発、並びに生命科学の発展を図る。

社会貢献の目標

  1. 地域における応用生物科学の学術・研究拠点として、生物産業の発展、自然及び生活環境の保全、並びに住民の生活の向上に貢献する。
  2. 教育と研究の実践を通じ諸外国、とりわけアジア諸国との交流を盛んに行い国際的に貢献する。

学部運営の目標

  1. 学問・研究の自由を尊重し、管理運営に教員それぞれの立場で積極的に参画する。
  2. 教育、研究、社会貢献、学部運営について定期的に自己点検評価を行うとともに、外部の意見や評価にも真摯に耳を傾け、社会に開かれた学部をつくる。
  3. 組織の簡素化を図り、効率の良い運営と活性化を進める。

応用生物科学部基本戦略

(1)教育基本戦略

1.応用生物科学教育の質の向上を目指す。

  • 意欲的な多数の学生が応用生物科学部に入学するよう、入試選抜方法の改善策を検討する。
  • 応用生物科学に関する高度な技術と体系的な知識を身につけた人材を育成するためにカリキュラムを改善し、実験・実習・演習のより一層の充実を図る。
  • 応用生物科学教育の改善・改革を目指し、教員の教育力向上のためのFDを継続的に実施する。
  • 学生による授業評価と卒業時アンケートを継続的に実施し、教育の改善に資する。
  • 教育GPプログラムの獲得を目指す。
  • 応用生物科学部の学習に基づく職業社会人の育成に努める。
  • 応用生物科学教育のためによりよい教育組織をたえず模索し、その実現を目指す。

2.広い視野と高い見識を持った人材を養成する。

  • 教養教育を重視し、高い教養と深い科学的思考能力を培った人材を育てる。
  • 応用生物科学部の特色を生かした教養・基礎科目を提供し、全学の教養教育の充実に貢献する。
  • 主体的実践能力と優れた発表能力を備えた人材を育てる。
  • 高い英語力と優れた国際感覚を備えた人材を育てる。
  • 責任感があり自己管理できる人材を育てる。
  • 優秀な学生を厚遇するための方策を検討する。
  • 社会規範と倫理を先取りし、教育に積極的に取り組み、教職員は学生に範を示す。

3.大学院修士課程を充実する。

  • 農学研究科から新研究科への発展をより一層推進するために組織及びカリキュラムの改善を図る。
  • 高い専門知識と技術、並びに優れた実践的能力を備えた高度専門職業人や研究者を育成する。
  • 応用生物科学部との連携を強化した専門教育体制を構築する。
  • 岐阜県研究機関等との連携大学院制度の構築を目指す。
  • 連合農学研究科や連合獣医学研究科とのより緊密な連携を推進する。
  • 大学院生による授業評価及び修了時アンケートを継続的に実施し、教育の改善に資する。
  • ティーチング・アシスタント制度を充実し、大学院生の指導力を養う。
  • 優秀な学生には短期修了制度を活用するなど優遇策を検討する。

(2)研究基本戦略

1.学問の自由を基に、目標を高く掲げ、世界レベルの独創的かつ先進的な研究を行う。

  • 若手研究者や大学院生をとりわけ重視した研究体制の充実を図る。

2.戦略的に特色ある研究を発展させ、その成果を公表する。

  • 豊かで、安全で活力ある環境調和型社会の発展をめざす研究を応用生物科学部の研究の柱とする。
  • 食品生命科学の領域では、安全・安心な食の安定供給、人間の健康維持増進、生活向上のための生物資源の活用を研究の柱とする。
  • 生産環境科学の領域では、環境に調和した食料生産及び生産基盤環境の修復と保全を研究の柱とする。
  • 獣医学の領域では、獣医臨床及び人獣共通感染症に対応できる公衆衛生の向上を研究の柱とする。
  • 21世紀COEプログラムについては、さらなる研究展開を支援し、新たな企画を検討する。

3.研究資金を確保する。

  • 科学研究費に全教員が申請し、より多く、より大型の研究費を獲得するよう努める。
  • 農林水産省、厚生労働省等のナショナルプロジェクトにも積極的に応募し、資金の獲得に努める。
  • 学内活性化研究費等、学長裁量経費によるプロジェクト研究に積極的に応募し、資金の獲得に努める。

4.研究環境を整える。

  • 応用生物科学部・研究科の研究基本戦略に対応し、研究室を整備する。
  • 応用生物科学の教育・研究体制を支援するために、附属岐阜フィールド科学教育研究センターと附属動物病院を整備する。
  • 野生動物救護センター及び野生動物感染症センターを整備し、野生動物医科学の研究体制を強化する。
  • 教員が外国で研究・研修する機会を増やす。

(3)社会貢献基本戦略

1.産業に貢献する

  • 広く内外から収集した研究シーズを基に研究課題を設定、実施し、社会に貢献する。
  • 教職員は社会貢献活動に積極的に参画し、広い視野から地域に貢献する。
  • 附属動物病院は高度動物医療に対応できる人材を育成し、中部地区の中核高度医療動物病院としての役割を果たす。
  • 附属岐阜フィールド科学教育研究センターと附属動物病院は高度職業人講座など生涯学習コースを開講し、産業に貢献する。

2.地域政策に貢献する。

  • 地域公共団体における政策形成に積極的かつ継続的に寄与し、地域との連携を深める。
  • 岐阜県の各種研究機関との連携に基づく研究を継続し、かつ斬新的に推進し、成果をたえず地域政策に反映させる。
  • 地域行政が必要とする応用生物科学分野の幅広い識見を持った人材を育てることで、地域政策に貢献する。

3.地域の教育と文化に貢献する。

  • 講義や施設・設備を地域住民に開放し、地域文化の向上に貢献する。
  • 研究成果を、公開講座や公開シンポジウム等を通じて地域社会に向けて発信し、地域文化の向上に貢献する。
  • 出前講義、文化センター等との連携講座を継続的に実施し、地域の教育と文化活動に参加する。
  • 高校生のための体験実験講座や講義等を実施し、高大連携・接続を強化し地域の教育に寄与貢献する。

4.国際的に貢献する。

  • 協定大学間で教員及び学生の交流を図る。
  • 国際学会や国際シンポジウムに積極的に参加するとともに、開催する。
  • アジアの諸大学と連携を強め、拠点的なネットワークを構築する。

(4)運営基本戦略

1.中期目標、中期計画を確実に実行する。

  • 中期目標、中期計画を確実に実行し、進捗状況を組織評価に反映させる。
  • 第1期中期目標、中期計画を踏まえて応用生物科学部及び応用生物研究科の在り方を検討し、第2期中期目標、中期計画を策定する。

2.評価を学部運営に生かす。

  • 教職員の幅広い教育、研究、診療、教育研究支援、管理運営及び社会活動を評価し、その結果を学部運営に活かす。
  • 評価の高い教職員には、本人の要望を踏まえた処遇を行う。
  • 教育組織と教員組織を見直す。
  • 教育課程の再構築を目指す。

3.透明、効率的、かつ迅速な学部運営をする。

  • 責任の明確化を行い、組織を簡素化し、効率的かつ迅速な学部運営を行う。
  • 情報の透明性、公開性を学部運営の基本とする。
  • 教員が教育と研究に集中できるよう、委員会とその会議時間を半減する。
  • 法令順守、情報管理に徹底した学部運営を行なう。
  • 危機に対して迅速、透明かつ効率的に対処できる体制を整える。

4.人格・学識に優れた人材を原則公募により教員人事を行う。

5.安定した財政基盤を築き、学部を経営する。

  • 効率化係数1%、人件費削減5年間5%などの厳しい財政状況に対応する財務基本戦略を確立して学部運営に当たる。
  • 財政は教育、研究など学部本来の目的を最優先事項とする。
  • 外部資金を獲得するために学部として戦略をたてる。
  • 応用生物科学研究の成果を、有料の講習会、検査、分析、診断などに活かして、収入増を図る。
  • 附属動物病院は経営的視点を取り入れ、自立的に経営する。

6.環境に配慮した学部運営をする。

  • 生物科学、生命科学及び環境科学を教育と研究の柱に掲げる学部として、キャンパス環境の整備に積極的に取り組み、省エネルギー型の学部運営を実践する。

7.応用生物科学部の認知度を高める

  • 教育・研究等の実績を活動年報にまとめてHPなどで公表し、応用生物科学部の認知度を高める。
  • 食品生命科学、生産環境科学及び獣医学の教育と研究が広く認知されるような公開講演会、シンポジウム、講習会等の企画を実施する。
  • 教職員、学生、同窓生及び一般市民へHP、パンフレット及びニュースレターなどによる広報活動を押し進める。