国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部

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【報告】令和元年度「中学生のための体験科学講座」を開催しました、10/19(土)

 我が国では、科学技術立国を目指しながらも、子供達の理科に対する意識は、国際平均と比較して依然として低い結果が出ている。応用生物科学部では、生命科学分野の体験型学習を通じて中学生に理科への興味・関心を深めてもらうことを目的とし、10月19日(土)に応用生物科学部公開講座「中学生のための体験科学講座」を開講した。
 岐阜県下の中学校を中心に、生徒16名、保護者9名の総勢25名の参加があり、『小さな世界を覗いてみよう』(応用生命科学課程)、『卵を究める-卵の不思議-』(生産環境科学課程)及び『ウイルスの研究室を訪ねてみよう-ウイルス学基礎講座-』(共同獣医学科)の3講座に分かれ、大学教員指導の下、身の回りに生息する微生物の観察、ニワトリの卵を用いた黄身返し卵の作製、ウイルスの数を測定する実験などを行った。中学生は、目の前で起こる現象の"不思議"や"疑問"に対して、講座教員へ積極的に質問するなど、有意義な理科実験を体験した。
 当講座修了にあたり、志水副学部長から受講者一人ひとりに修了証書が授与された。
 中学生と保護者の一部は、学食で昼食をとる学食体験ツアー、図書館などのキャンパス見学に参加し、学生生活の一部にも触れた貴重な体験の場となった。
 

開講式の様子
開講式の様子  
閉講式(意見交換会)の様子 修了証授与の様子
閉講式(意見交換会)の様子 修了証授与の様子

      

講座A:小さな世界を覗いてみよう

応用生命科学課程 (山内 恒生 助教)
 
微生物のなかには、ヒトの健康を害するものもいますが、地球上に存在する微生物全体の割合で言えば、極僅かな存在です。土の中や川の水の中といった、あらゆる自然環境中に微生物は存在して、我々の気付かないところで「何か」をやっています。そんな普段気にしない自然環境中の微生物のすがたを、顕微鏡を使って覗いてみませんか?
  

<参加者の声>

・班の子といっしょに仮説を立てたりするのが楽しかったです。
・普段、余り気にしないことについて問われると、すぐには出てこないけど色んなハテナが出てきました。その1つを消せました。とても楽しかったです。
・カビのイメージが変わった。
・普段できないことができた。また、日常で気にしていないことを深めることができた。これからは、一つ一つに疑問を持ったり深めていきたい。
・仮説を立てて実証することが大事だと分かった。
・もっと、こういう講座を増やしていって欲しいです。
・学部を知る良い機会になりました。

講座Aの様子
講座Aの様子

 

講座B:卵を究める -卵の不思議-

生産環境科学課程 (土井 守 教授)
  
私たちは、毎日のようにニワトリの卵を食べています。現在スーパーなどでは、MやLなどの白い卵の他にも、茶色の卵や特殊卵も売られています。しかし、店頭に並ぶそれぞれの卵の違い、新鮮さの判断基準、保存方法などについては、一般にはあまり知られていません。そこでこの講座では、卵を手に取り簡単な実験を行いながら、卵に関する様々な疑問を科学的に解説します。
  

講座Bの様子
講座Bの様子

<参加者の声>

・自分でやってみることが、楽しかったです。
・卵について深く知れたのが良かった。話がおもしろくて分かりやすかったです。
・うまく白身と黄身を逆にすることができなかった。マヨネーズは両親に食べてもらいたいと思う!
・卵について学べたし、難しい用語が少なくて分かりやすかった。実際に自分で体験できたので楽しかった。
・すごく分かりやすかった。卵にはいろいろなものがあるということが分かった。
・実際に自分達で全てやることが楽しかったです。
・親も一緒に楽しく体験できました。お話もおもしろかったです。ありがとうございました。
・親も楽しく参加することができとてもよかったです。先生のお話もわかりやすくよかったです。ありがとうございました。
・大変おもしろく楽しかったです!ありがとうございました。

 

講座C:ウイルスの研究室を訪ねてみよう-ウイルス学基礎講座-

共同獣医学科 (伊藤 直人 准教授)
  
普通の顕微鏡でも見ることができないほど小さなウイルス。ウイルス学者は、どのように研究を行っているのでしょうか。ウイルスの性質や培養法を知った上で、実際にウイルスの数を測定する実験を体験してみませんか?(生きたウイルスは使用しないので安全です。)また、私達が行っている狂犬病ウイルスの研究について、わかりやすく解説します。
  

<参加者の声>

・DNAの組みかえ方が分かって良かったです。狂犬病のウイルスのDNAの構造がとても単純でびっくりしました。
・今、自分が持っている知識では理解できないことばかりでしたが、大学へ行き、理解できるようになれたらうれしいなと思いました。
・応用生物の共同獣医学科にずっと一度行ってみたかったから、すごく楽しかったです。
・狂犬病についてももっと知りたいし、そういう病気をなくしたいと思った。また、ウイルスを見たときに、ああいう感じなんだというイメージがつき分かりやすかったです。
・実験器具に触れられ、また親にも顕微鏡をのぞかせていただき、とても楽しかったです。学生の泉くんもていねいに説明をしてくださり、分かりやすかったです。ありがとうございました。
・学食の体験もさせていただき、又、図書館も大変興味深く見させていただきました。
・伊藤先生の中学生へ伝えたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。すばらしい講義でした。

講座Cの様子
講座Cの様子