【論文発表】Frontiers in Plant Science誌に論文Expression GWAS of PGIP1 Identifies STOP1-Dependent and STOP1-Independent Regulation of PGIP1 in Aluminum Stress Signaling in Arabidopsisが掲載されました。

2021年12月17日

アルミニウム耐性遺伝子を制御する SENSITIVE TO PROTON RHIZOTOXICITY 1（STOP1）の下流遺伝子の一つである POLYGALACTURONASE-INHIBITING PROTEIN 1（PGIP1）について、
83 種類の Arabidopsis thaliana アクセッションを用いて、地上部PGIP1 遺伝子発現レベルのゲノムワイド関連解析（GWAS）を実施しました。
その結果、NACドメイン含有タンパク質27（NAC027），TRXスーパーファミリータンパク質，R-R型MYBタンパク質をコードする3つの遺伝子は，その変異体においてPGIP1の発現抑制と関連しており，アルミニウム耐性にも影響を及ぼすことが明らかとなりました。また、NAC027 と R-R-type MYB 遺伝子発現は、Al によって誘導される内因性一酸化窒素（NO）シグナルが関与していました。
本研究では、STOP1 依存的なNO シグナル経路と STOP1 非依存的なホスホイノシチドシグナル経路の制御が、アルミニウムストレス下での PGIP1 の発現制御に関与していることを遺伝学的に証明した。

Raj Kishan Agrahari, Takuo Enomoto, Hiroki Ito, Yuki Nakano, Emiko Yanase, Toshihiro Watanabe, Ayan Sadhukhan, Satoshi Iuchi, Masatomo Kobayashi, Sanjib Kumar Panda, Yoshiharu Y Yamamoto, Hiroyuki Koyama, Yuriko Kobayashi. Expression GWAS of PGIP1 Identifies STOP1-Dependent and STOP1-Independent Regulation of PGIP1 in Aluminum Stress Signaling in Arabidopsis. (2021) Front Plant Sci
12:774687.

https://doi.org/10.3389/fpls.2021.774687