論文がReviews in Agricultural Science誌に掲載されました
2019年08月26日
博士課程学生のJobaida Aktherさんの論文がReviews in Agricultural Science誌に掲載されました。
Akther, J., Nabi, A. H. M. N., and Ebihara, A. (2019) Heavy metals as environmental risk factors for cardiovascular diseases: from the perspective of the renin angiotensin aldosterone system and oxidative stress, Reviews in Agricultural Science 7, 68-83. [Link]
レニン・アンジオテンシンシステム(RAS)が心血管疾患(CVD)を招く調節機構であること,RASの下流分子がNADPHオキシダーゼの活性化を介して酸化ストレス(活性酸素種の生成)と接点を持つことに注目して,本研究では重金属毒性がRASと酸化ストレスに与える影響について、総説として纏めました。構成する内容は以下です。
①世界各地の重金属環境汚染の現状
②RASと酸化ストレスに関する分子機構ならびに重金属がそれらに与える影響
③既発表論文(Akther, J. et al., Biomed. Res. Int. 2016)のデータの再解析
これらの知見を踏まえ,CVDの危険因子となりえる環境中の重金属レベルを抑えることが,持続可能な開発目標(SDGs)の「目標3. すべての人に健康と福祉を」の達成のために重要であるとの提言を行っています。
この研究成果は、科研費(JSPS KAKENHI Grant No. 15K01707 and 18KK0273)の支援を受けています。