国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部

農地環境工学研究室

研究内容

農業・環境保全とコロイド

環境や農地の保全技術の発展に貢献すべく、コロイド化学を応用して土壌の物理化学性や環境中の物質動態に関する研究を行っています。

土中には粘土や腐植など数ナノメートルから数マイクロメートルの大きさを持つコロイド画分が多量に含まれています。

これらのコロイド画分は,ばらばらになる分散や,集まってきて集合体をつくる凝集を通して,環境中の物質動態に大きく影響しています。

そこで,当研究室では土のコロイド特性を理解することで,農地や環境中の物質動態を予測・制御する技術の発展に貢献すべく研究を進めています。

現在行っている主な研究内容は以下の通りです。(2026年1月6日)

土壌侵食とコロイドの分散凝集

降雨や流水の影響によって,表層土壌が削りとられる現象を土壌侵食(水食)と言います。

農地で土壌侵食が起こると,よく管理された肥沃な表層土壌が流亡し,農地の劣化につながります。

また,流出した土砂が流れた先では,土砂が堆積したり,土砂とともに流れてきた化学物質(肥料や汚染物質)により水質汚染が発生する可能性があります。

そこで,土中のコロイド画分の分散/凝集をコントロールして,土の透水性や侵食されやすさを改善することで,土壌侵食を抑制する技術の開発を行っています。

代掻き濁水の浄化

米作りでは田植えの準備として,浅く水を張った水田で土をかき混ぜて平らにする代搔きが行われます。

この代掻きを行った際の泥水の流出が,景観や水生生物の住環境を悪化させてしまうことが,一部の地域で問題になっています。

泥水は主に土中のコロイド画分が水中に懸濁しているものです。

そこで,水田内でコロイドの分散凝集を制御することで沈みやすくして泥水を速やかに浄化することで,周辺水域への土砂の流出を防ぐ方法を研究しています。