アニマルウェルフェア
2019年9月より、随時、更新中です!(最終更新、2023年12月)
アニマルウェルフェアとは
Animal welfare(英語)をカタカナ表記したものです。漢字表記では、'動物福祉'です。今のところ、様々な定義がなされています(以下のリンク)。
農林水産省・・アニマルウェルフェアについて、アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針(2023年7月公表)
国際獣疫事務局(WOAH)・・The definition of animal welfare(WOAHの定義)
世界動物園水族館協会(WAZA)・・WAZA Definition of Animal Welfare(WAZAの定義)
アニマルウェルフェアは、語源的には「動物がよく暮らしていること」という意味があります。つまり、'動物の状態'を表す言葉です。
参考文献 最新畜産ハンドブック(講談社)第6章6「動物の福祉と飼育管理」など、
アニマルウェルフェアへの取り組み
上記のものも含め、アニマルウェルフェアへの取り組みは、世界中で行われています。
日本では動物愛護の考え方が存在するため、これらの取り組みは倫理・道徳的なものと受け取られる傾向にあります。しかし、その全てが倫理・道徳的なものとは限りません。その動機や背景にある理念は様々です。
例えば、畜産として生産性を追求し、飼育している家畜をしっかり管理した結果、もし家畜が良く暮らしている状態であれば、それはアニマルウェルフェアといえます。
さらに、人間とは関係なく生活している野生動物が良く暮らしていたならば、それはアニマルウェルフェアといえます。
前者の場合、動機は倫理・道徳的なものではなく、後者の場合、そもそも人間は関係ありません。
アニマルウェルフェアへの取り組みをよく理解するには、まずは、取り組む人間側の動機や理念とアニマルウェルフェアを、切り離して考えることが重要です。
国際的には、アニマルウェルフェアは'動物の状態'と定義され、取り組みが進められるのが一般的です。
参考文献 生物の科学遺伝 2021年3月号 P119-123(AW202103.pdf)