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掲載日:2013年7月 8日

【報告】平成25年度岐阜大学応用生物科学部 『武者修行1』

教育研究プロジェクトを推進するため、研究の質の向上や学際性・国際性の発展を目的に、学部独自で『武者修行』と題し、若手教員(准教授および助教)を国内外の研究拠点に派遣する事業を行っています。

 

小動物における周術期麻酔疼痛管理に関する臨床的研究、柴田早苗助教(共同獣医学科)

 

期間:平成25年年5月19日~6月2日 (14泊15日)

 

 今回、酪農学園大学および東京大学における麻酔科での研究や診療に参加することによって、周術期麻酔疼痛管理に関わり、麻酔研究のノウハウを学ぶだけでなく、岐阜大学における麻酔に関する臨床教育の底上げを目指すことを主目的とした。具体的には、研究としては犬における周術期麻酔管理に関する臨床的研究を行い、筋弛緩薬であるロクロニウムによる筋弛緩作用について筋弛緩モニタを用いて評価し、最適な投与量を選択した。臨床面では、犬猫における非侵襲的麻酔モニタリング法や周術期栄養管理としての部分的静脈栄養法、持続硬膜外麻酔や神経ブロックの実施を見学した。また、酪農学園大学では臨床教育の場として実施されていた「麻酔会議」に参加し、麻酔教育について検討することができた。さらに、日本麻酔科学会に参加し、日本麻酔科学会学術集会に参加することで最新の麻酔科学研究に触れることができた。

 

 酪農学園大学の獣医麻酔学研究室には5年生が5名、6年生が6名在籍しており、合計11名の学生が麻酔を学んでいた。私が素晴らしいと感じたのは、研究室で毎週1回開催されていた麻酔会議である。学生達は麻酔症例を分担され、麻酔計画を立案する。その計画を麻酔会議にて発表し、教員や大学院生からの質問やアドバイスに答えながら、適切に修正していき、満足のいく麻酔プロトコールを完成させる。そして実際にその症例の麻酔維持管理を担当し、自らが作成した麻酔プロトコールのメリット・デメリットを評価することで次に生かしていく。このようなシステムは本学には存在せず、学生教育上とても有用であると考えられた。麻酔計画の立案のための自学自習、会議での質疑応答および実際の症例からのフィードバックを通して得られるものは、麻酔の基礎・応用的知識である。酪農学園大学の教育法をすべて本学に取り入れることは不可能であるが、良い点を本学にも応用し、学生教育に役立てていくつもりである。私が武者修行から帰ってきてからすぐに、本研究室でも麻酔会議を週に一度実施するようになった。これまで、臨床の場で学生達に麻酔学を指導してきたつもりではあったが、会議中の質疑応答を通して、いかに学生達の知識が未熟であるかを知った。今後、麻酔教育レベルの向上を目指して、継続して取り組んでいき、麻酔という専門分野を強調することができると考えている。

 

柴田早苗助教の所属する共同獣医学科へ


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